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BLUE         2000.06.12    







                 すべてが すくわれてく
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あまりに易い流れに身を任し 
                 零れる雫に 見向きもせず 
                 淡々と行く 
                 
                 虚無が虚無であると気付かず 
                 吟唱されゆく 詩歌と罵言を 
                 記憶の中に聴く 
                 
                 歪曲した論点の 
                 軌道修正も儘ならぬ状態で 
                 我 思う 
                 其所に辿り着く事の意義を 
                 
                 都塵を避け 雑踏から逃げ 
                 歩き続け 秘史を見つけ 
                 跪く 殺伐とした風景 
                 蹉跌した企てに拍車をかけ 
                 悟る 倒れた己の影 
                 拾いあげる 飛散した文献 
                 
                 全て救われてく 
                 総て掬われてく 
                 
                 揺らいだ決意を 忘れ 
                 拒んだ本意を 外れ 
                 言い淀んだ真意を 逃れ 
                 数多の使いの羽根が覆い尽くす 
                 天井に紅い 斑点を刻む 
                 
                 あまりに易い選択に身を任し 
                 溢れる滴に 振向きもせず 
                 燦々と行く 
                 虚実が虚実であると知らされず 
                 詠唱されゆく 祈念と懺悔を 
                 記憶の中に訊く 









碧い記憶の中へ                 
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天とわたしとを隔てないでくれ                  
恵みを授かる この瞬間に                  
理由もなく立ち入らないでくれ                  
彩 鮮やかな華の中にいてわたしは                  
唯 一人異色を放つ                  
すべてを受け入れる為 手を伸ばし                  
凍える指先を広げている                  
滴はほんとうに                  
ほんとうに雨は万人に平等に                  
普く続く地に 降るというのか                  
それは何も忌みしないのか                  
一度溢れた雫を避け                  
ひとたびこぼれたしずくをさけ                  
一斉に花が開くというのに                  
天と地とを隔てないでくれ                  
塞がれた双方の間に 隔たりの障壁                  
求めた事のない 不要な護り                  
此の望みを成就させてくれ                  
此の恵みを享受させてくれ                  
天とわたしとを隔てないでくれ                  
遥か太古の約束に基づく掟                  
その礎を切り崩し                  
混迷する意識のままに 手を伸ばす                  
往く目的も 逝く場所もなければ                  
欲するは一つ                  
あの碧い記憶の中へ 人間離                  

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