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偽り
A.

の名
name named


 信じていいか、と、聞いた。相手はうなずいた、唇が優しくささやく。
「名前は何という?」
「カディア」

 ――あなたは?

 声を飲み込んだ喉に、溢れる雨。
 全てを溶かす雫が落ちはじめる。雨が降り出してきた。
 明るい茶の、すすけたような色の長い髪が、揺れている。魔術師のローブの、背で。
 腕のなかで見つめてくる小さな茶色の眼差しの中に、自分が映ることはもうないのだと、告げた背中で。






□□
 カーフ島の空を覆いつくす影に、カディアは両手をかざす。昼にも関わらず暗い空に、主神の庇護を乞い、仕える神の御名を唱える。
「大地の女神ガイアよ。我に力授けたまえ」
 巨大な竜の声なき声が、耳をかすめる。
「悲しき古の魂を、久遠の眠りへと導きたまえ」
 陽が、光が満ちて、無き音を包む。竜の影が、ひとつ、またひとつ消えてゆく。
 けれど、
「きりが無い」
 竜はその数を増すばかり。黒い竜が、低い空を渡っていく。人の住む街を、通ってゆく。
 癖のある、波打つ茶色い髪をひとつに束ね、カディアは背へと流していた。今はその髪さえもうっとうしい。額に汗が滲んでいた。前髪はすでにぺったりとくっついている。
 じゃり、と足を踏み堪え、カディアは再び息を吸い込む。祈りを、女神に。
「大地の…」
「カディア!」
 声に、振り返る。聖ラノイフィアルのロレンタ高司祭が、そこにいた。その後ろに他の神殿の司祭や高司祭を引き連れて。
「ロレンタ様!」
「ここは任せて、行きなさい。カディア」
「あ、……私は……」
「何を迷うの?」
 ロレンタ・ローザシエル・ラ・ガイアの眼差しは、カディアを解き放す。
「……お許しを」
 わかって、いた。逃げてばかりいては、手を伸ばすこともできなくなると。
 カディアはロレンタに、その他の司祭達に一礼して、大地を蹴った。耳奥に、雨音がする。








□□
 治療を受けに来た最後の一人が帰るのを、聖ラノイフィアルの助祭カディアは送っていった。
 高司祭ロレンタが一人で片づけをしようとするのを、治療を見守っていたイエリアは手伝った。
 血のついた包帯、破かれた服と洗われた服、清潔なタオル、汚れた水を流しに捨てて、イエリアは器具を消毒液から拾い上げるロレンタを、見つめた。
 聞きたいと、思っていたことがあった。
「ロレンタ様、今、聞いてもよろしいですか」
「なんですか?」
 柔らかい、声。イエリアは質問を紡ぐ。
「どうして、聖職に就かれたのですか?」
「生きているからよ。それは呼吸をするのと同じこと」
 顔をあげずに、老いた高司祭は答えた。
「あなたは、なぜ?」
「私は……母が、仕えておりましたので」
「お名前をうかがってもよろしいかしら」
「ロエイオ・セフェナージェと申します」
「知っているわ。一度御会いしたことがあります。最高司祭レクターと高司祭ディーンの集まりがあったときに」
 丁寧に拭いた器具を、ロレンタは棚に仕舞う。
 黒っぽい茶色の髪を揺らし、ロレンタが振り返る。あかい瞳が、優しく笑む。イエリアは、その眼差しを真直ぐに。
「神殿に登録したら、誰でも聖職者になれます。けれど、浴礼を受けた者すべてが最高司祭にはなれません……すべての者が、誰かを救えるわけじゃありません。……私は」
 言葉を詰まらせて。
 何を言おうとしていたのか、何が言いたかったのか、わからなくなって。
 眼差しだけは真直ぐに、イエリアは口をつぐんで。
 ロレンタは微笑んで。
「カディアのことでしょう、不安になっているのね」
 イエリアは正直にうなずいた。
 凛とした祈りの詠唱、傷口を縫い合わせる器用な腕、確かな自信に裏付けられた言葉、強くて芯のある眼差し。同じくらいの年、なのにここまで異なる年季の入りが、自分の意義を不安にさせる。
 あと1、2年で、カディアのようになれる自信が、イエリアには無い。
「そうね。知っているかしら、人にはね、神に近い人とそうでない人がいるの。イエリア、…あなたは前者ね。そしてカディアは後者だわ」
「そんな、でも」
 そんなはずはないでしょうと言いかけて、イエリアはカディアの眼差しを思い出した。強くて冷たい、青い瞳。大地の女神ガイアを象徴する赤の色が混ざらない瞳。
「そう、でもね、カディアは近づこうとしている。だから、あの若さだけれども助祭の鐶を授けたの」
 ロレンタはたたんだ衣類を、籠にいれて抱いた。
「カディアはね、10年前にここに来たわ。どうして聖職を選んだのか、本人に聞いてみるといいでしょう」
 ――10年前。
 イエリアが、父親を亡くした戦があったのも、その頃だ。遠くない場所でたくさんの人が死んだ。
(きっと誰かを失ったんだ)
 誰もみていないところで、きっとカディアも泣いたのだろう。
(どなたを亡くされたのだろう)
 呼吸をするように、生まれたときから当たり前で自然なことがいつまでも続かないことを、きっとカディアも知っている。
 だから、祈りを、神に。どうかこれ以上、連れていかないでください、と。








□□
 遠く、小さくなってゆく聖ラノイフィアルを振り返りもせずに、イエリアはただレオンとヴァイルとルディオの後を追う。
 風が、レオンのくすんだ水色の髪を、ヴァイルの暗褐色の髪を、ルディオの茶色い髪をなで、通り過ぎてゆく。
「これから、どうするんだよ?」
 聞いたのは、ルディオだ。
「向こう側に行きたい」
「それって、アルゲニブのこと?」
 カーフ島の隣にある、ほぼ同じ大きさの島の名前を、ルディオがあげると、レオンはこくりとうなずいた。
「じゃあ、またどっかで船に」
「まて」
 鋭く、ヴァイルが割り込む。暗褐色の髪の間からのぞく先の尖った長い耳を、後ろにぴんと張って、そばだてている。
 レオンも異変に気付いた。顔をあげる。
 影が落ちる。
「きゃ!」
 立ちすくんだイエリアにとっさに飛びついて、ルディオは地面に転がった。目の前を、何かが通りすぎてゆく。
 まだ陽が暮れるのには早いのに、空が急に暗くなる。
 竜だ。レオンの鼓動に、呼吸に、呼応するように湧き溢れる竜という竜の影。
「レオン!」
『失せろ!』
 レオンが何か、竜の言葉で吼えたのだとわかっても、ルディオには意味までわからない。
 地面に座り込んでしまったイエリアは、すぐに立ち上がる。右手をかざせば、その手首で一重の鐶が揺れる。浴礼を受けた者の証が、自信をくれる。
「大地の女神ガイアよ、我に力を与えたまえ」
 祈りは、奇跡をもたらす。








□□
 一通り掃き終えた後、カディアは汲んできた水に手をいれた。ひんやり冷たい水に、手がすぐ赤くなる。たっぷり水をふくんだ端切れをぎゅっとしぼって、雫が出なくなるまで硬くしぼって、広げて、ぱん、と空気に叩く。
 丁寧に折ってから、カディアはそれで壁を拭く。
 拭いて、折り返して拭いて、広げて折って拭いて、まんべんなく面を使っていると、そばに人の気配を感じてカディアは振り返る。
 明るい茶色の波打つ髪、テーレの妹グレリオが、暗いあかの瞳でカディアを見つめていた。
「行ってきなよ助祭さま。心配でしょう?」
 なにが? とは、カディアは聞き返さなかった。
 容姿も、正格もちがうこの姉妹が、実は血の繋がらない兄弟であるとカディアは知っている。
 それでも同じ姓を持つ二人は、互いをとても尊敬し、大切にしている。そして人の心に敏感だ。カディアが心のうちに無理に押し込めた思いを、グレリオはたぶん感じている。だから気遣ってくれているのだと、知っている。
「有難う、グレリオ。でも、心配はしていないの」
「助祭さまの嘘つき」
「優しいね、グレリオ。でも心配とはちがうの。すこし、不安なだけよ」
 ちゃぽん、とカディアは端切れを水につけた。ひんやり冷たい水が、不安な心を澄ませてくれる。
 硬くしぼった布を折畳んでいると、今度は静かな気配がして、そっと振り向く。
 ロレンタ高司祭だと、その気配だけで気付きながら。
「あなたは根を詰め過ぎですよ、カディア。たまには息抜きも必要でしょう」
「いえ、いいんです」
(グレリオが呼んできたのね)
 高司祭の横に立つ小さな聖職者を優しく見やってから、カディアは答える。
 嘘はつきたくなかった。けれど真実を言うことはできない。
 カディアは黙り込んで、その仕種だけでロレンタにはすべて伝わったようだった。
 こういうとき、ふと何もかも投げ出して何も考えず甘えてしまいたい衝動に、カディアは駆られる。








□□
 掴んだのは、小さな手。
 見つめたのは何もしらない眼差し。
 小さな兄弟は、あの雨の日に消えた。あの炎の中で、取り戻せない名前を最後に。
 両親が飛び込んでいったのは、見知らぬだれかを助けるためだと、幼心に気付いていた。
 誰が助かって、誰か助からなかったのか、誰に助けられたのか。
 そんなことはもう、思い出したくもなかった。
 あの雨の中で絆は解ほつれた。

 突き付けられた現実だけがすべて。失った両親と、小さな兄弟と、希望と。





 ――誰を、恨めばいい。








□□
 壁に備え付けられた燭台を吹こうと、カディアが台座に載ったときだった。
 慌ただしい足音を床に響かせて、少女が飛び込んでくる。濃いめの茶色の短い髪、姉妹の姉のほうだ。
「ロレンタ様!」
「どうしました、テーレ。まず落ち着いて。女神ガイアよ、汝が娘に鎮まりを」
 祈りの言葉を胸に抱いて、息を吸って吐いて、テーレは心を落ち着かせる。
「ロレンタ様、大変なんです。竜が! 竜がたくさん…」
「場所はどこ?」
「サダルバリの街の、南側の」
「カディア!」
 ロレンタの叫びは、制止の声音だった。だがそれにあえて耳をかさずに、助祭カディアが飛び出す。
 これ、と決めたら頑として譲らないカディアを、ロレンタもグレリオもテーレも知っている。
「私はカディアを追いましょう。テーレ、グレリオ、悪いけれどシェアトの街まで走って頂戴」
「はい!」
 声が揃う。
 容姿も性格もちがっても、思うことはただひとつ。
「いい、みんなが混乱しないように、上手く伝えるのですよ」
「ロレンタ様もお気をつけて」
「行きましょう」
 3人の聖職者が、聖ラノイフィアルを出る。青い空が広がっている。白い陽が、遠くにたたずみ大地を見下ろしている。たったそれだけの光景が、永遠に続くものではないと3人とも知っている。
 東のほう、サダルバリの街の上空に、黒い影が見えた。








□□
 レオンの咆哮は、黒い竜たちに通じない。影が空を低く覆い、地面すれすれを駆け抜ける。
 向かってきた長い影を飛び越え、ヴァイルは炎の精霊を喚ぶ。
[サラマンダーよ、牙を剥け!]
 ぱっぱっと火の粉を散らし、真っ赤に燃える火とかげが姿を現す。精霊が炎を吐くよりも早く、黒い竜が火とかげを一瞬にして飲み込む。火の粉を残して精霊が消える。
「無理だ! これは竜なんだ、ちっぽけな精霊なんかじゃ歯が立たない」
 ヴァイルの腕を掴み、レオンは自分のほうへと寄せる。ヴァイルが先程までいた場所を、竜が滑っていく。
 あるいは。空竜エアドラゴンの姿をとれば、対抗できるかもしれない。
 でも影の竜を追い払いたいのではなかった。ただ話を聞いてほしかった。
(……でも、聞いてもらうのは無理、か)
 レオンはきりっと空を見上げる。懐かしい風を含む天井は見えない。覆うのは黒い影だ。
(どうしたらいい?)
 影に追われるエルフを、祈りを唱える聖職者を、彼女を必死にかばう魔術師の少年を、レオンは順に見やる。
 体が高揚する。
 たくさんの竜を目前にして、翼を広げたい衝動に駆られる。人の姿では、咆哮にも限界がある。
 空に飛び立ちたい――
「…永劫の夢へと誘いたまえ!」
 イエリアのものとはちがう、凛とした強い祈りが場を駆け抜ける。光が満ちて、弾けて、幾つかの影が同時に消える。
「助祭さま!」
 カディアと名乗った若い助祭が、そこにいた。
「遅くなって、すまない」
「なんで追いかけてきたんだよ?」
「あなたが」
 カディアは言葉を詰まらせた。ルディオがカディアの視線を追って首だけ振り向かせる。イエリアのそばに、影が集まろうとしていた。
「痛!」
 駆け出すルディオを、しかしカディアの腕が掴む。
「行っちゃだめ」
 青い、瞳につい見とれて、ルディオは我を忘れてそれを見つめる。カディアは祈りを再び唱えた。弾けた光の終わりに、イエリアの周囲の影が消えた。と、不意に風の音が変わる。
 風が、空気が、爆発的に膨らむ。
「いけない!」
 イエリアはヴァイルを、ルディオはカディアを、とっさに地面に伏せさせる。頭上で、大気が破裂する。
 水色の竜が、姿を現す。
(…レオン……!)
 暗い空を映し出す、小柄な空の竜。空竜エアドラゴンのレオンは、周囲をぐるりと見渡した。影がレオンを取り巻いている。ちっぽけな人間が足元にいるのが視界に入る。
「…あ、な、何をするの!?」
 それをレオンだと知らないカディアが両手を掲げ、ルディオは無理矢理それを下げさせる。
 レオンはまだ、正気を保っていた。光の爆発に触発されただけだ。
 思いきり、空気を吸い込む。竜の肺は人のそれの数倍はあって、冷たい空気が気持ち良い。咆哮は、言う間でもなく。
『失せろ!』
 影が、空を覆っていた暗い竜の影が、消える。








□□
 イエリアが竜に飲み込まれる。
 助けなければ……!
 飛び出した自分を、しかし引き止めたのは、青い瞳だ。
「行っちゃだめ!」
 強い声。いつか見た夢が、急にフラッシュバックする。
 腕を掴まれる。青い瞳に吸い込まれるみたいに、動けなくなる。そうだ、エルフの故郷、光の森で見た夢だ。
「あ……」
 不意に何かが溢れ出す。熱いものが目に溢れる。
(涙? なんで俺は泣いている?)
 炎が迫る、あの中にまだ人がいる、助けなければ……!
 行ってはいけない、と、そうだ、あのときも呼び止めてくれた人がいた。
(……カディア?)
 その名前に、聞き覚えなんかない。
(なんか大事なことを、忘れてないか?)
 思い出せない記憶の中に、カディアがいる?
 青い眼差しが、自分を呼ぶ。だけどあのとき呼ばれた名は、ほんとに、“ルディオ・ハーディ”だった?
 じゃあ誰がその名で俺を呼んだ?








□□
 空を覆っていた影が、消えていく。
 
 光が戻る。
 陽を含んだ風が吹く。
 カディアの目の前で魔術師のローブが、はためいた。
 あの時と同じ色のローブが、目の前を覆う。








□□
 涙を飲み込んで、小さなカディアは叫ぶ。
「私はカディア。あなたは?」
「――セファル・ホーシズ」
 振り向き、突き付けられた悲しそうな瞳が、カディアを動けなくする。それがほんとうの名前ではないのだと、直感で知る。
 ただ冷たい雨が、体に滲みていく。
 嘘だと思いたかった。嘘だと言ってほしかった。けれど口にしてはいけないことも、わかっていた。言葉は、真実をつくり出すから。
 何もしらない茶色い眼差しが、カディアを覗き込んでくる。
 その瞳に映らない自分を、カディアは知っている。
 すべてを忘れた幼い少年は、もう自力では自分を思い出せないだろう。





 ――誰を、恨めば。



 否、誰を恨んでも、戻らないことを、知っている。




 ならば誰か、希望をください。








□□
 戻った青空の下、へたり、と力無く座りこんだままで、イエリアが思い出したようにその名を口にした。
「ラースさんて、どなたですか?」
 カディアは、ちらりとルディオを見やってから、逆に質問を返す。
「ラセルタという街を御存じ?」
「……10年前に戦火に消えた街、ですね」
「そう。私はそこで生まれて、育ったわ」
「え、まって、ラセルタの生き残り!? 助祭が?」
 ルディオの声に、カディアはうなずく。 
「私の名前はカディア・スファノア」
(そしてあなたの名前はアウレン・スファノア……)
 言い出しそうになる声を、カディアは必死に抑え込む。
「そして10年前までは、カディア・ハーディ?」
 イエリアの声に、カディアはちょっとだけ、ほんとに少しだけ間をあけて、うなずく。
「…そう」
「え、まてって。なんだよそれ。ハーディって……」
「御兄弟でいらっしゃるんでしょう、助祭さま」
 水色をしたレオンの眼差しに、カディアは気付いた。最も打ち明けたい人に嘘を吐く痛みを、その眼差しは癒しもせず、責めもせずに、ただ思い起こさせる。カディアは小さく首を振って、レオンにはその仕種だけで伝わったようだった。
「ラースをなぜ知っているか、聞いたでしょう? 知っているの、私も、ラースを。小さいときから一緒に育ったのよ」
「……えーと」
「今はまだいい。ゆっくり消化するといい」
 カディアは、立ち上がる。
「それって、助祭が俺の姉さんだってこと!?」
 消化が終わったらしいルディオの声に、カディアは笑う。
 貴方にも肉親がいるのだと、やっと伝えることができたのだ。残りはまだ胸にしまっておいてもいいだろう。
 レオンが、ヴァイルが、イエリアが立ち上がる。
 ルディオは土を払って、大地を踏み締める。
「カディア…姉さん…は、」
 言いにくそうに、少年は言葉を紡ぐ。
「というか助祭は、帰らなくていいの?」
「ロレンタさまの許しはいただいているわ。……どこへ行くにしても、案内がいないと困るでしょ?」
「助祭さまが来てくださったら、頼もしいです」
 イエリアは、そのあかい瞳で微笑みかけた。





 ――希望を、誰か



 神がそれだけは決してくれないことを、カディアは知っている。誰でもない、それは自分の中にある。ただ手を伸ばせばいい。
 陽を抱くように。





―――かつて7人姉妹の女神たち
   白き霧の海に集い
   それぞれの柱を建てん

   柱を以て創られし青き海
   大地の女神 その身を広げ
   9つの大地とならん―――








第7話「真の名」完

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