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子ども達のユメ







 そばに何かが――誰かがいないと不安で、いつも隣に眠る親友。すっかりそれに慣れてしまった俺は、いつか、一人になったときひどく泣いた。
 悲しみよりも、淋しさが身を包み、広い宇宙の下で自分の弱さを感じた。
 孤独を覚えたのはあの頃。孤独を好んだのもあの頃。孤独でいることを心掛けはじめたのも、たぶんあの頃。
 俺はずっと独りで、一人だけで戦ってきたし、これからもそれが続くはずだった。そのつもりだった。

 だけど今は二人。隣に眠る戦友。

 もしかしたらこれが、求め続けてた幸せのカタチ。
 なくさぬよう、目を閉じる。








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